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AIが切り開くコーディングの可能性

爽やかな秋の風が心地よい今日この頃
皆様いかがお過ごしでしょうか?🍁
過ごしやすい気候ですが、寒暖差が大きい時期でもあるので
体調を崩さないように気を付けましょう🤧

さて、変わり目といえば対話型文章生成AIであるChatGPTの登場により
様々な業界で従来のワークフローに変化が起きていますね。

アニマでも、ツールのエラー対応やデータ整理の効率化等で
AIの活用を進めております。
そこで、今回はアニマのコーディング作業における
ChatGPTの活用事例についてご紹介します💻
早速、3名のスタッフに話を聞いてみました🎤

■Development Div./開発 スタッフAさん

―ChatGPTを利用して、よく生成するプログラミング言語は何ですか?
PythonとJavaScriptです。

―ChatGPTの利用で作業効率は向上しましたか?
はい。煩雑な正規表現を代わりに書いてもらう等、
答えがある程度決まっている場合は段違いの速さです。

PySide2等のGUIの細かな設定は質問すると精度よく回答してくれますし、
サンプルも作ってくれます。
以前は検索したりドキュメントを確認したり…等で
約1時間かかっていた作業が5分で済むこともあります。

以前書いたことがあって詳細を覚えていない処理を書く際に
ChatGPTに聞くケースも多いです。
過去のコードを検索するのは面倒ですし、
そもそも検索をせずに済むので非常に助かります◎

個人的には、全体的な向上率は30%位だと思います。

―ChatGPTの使い方のコツや指示を出す文章を書く際に意識していることを教えてください
コツは、インターネット上に類似したコードがありそう…
もしくは過去に自分で類似したコードを書いたことがある場合は、
あえて大まかな問い合わせでサンプルコードを作成させることです。
ここから必要な箇所だけピックアップして使用するようにしています。
この使い方が最も多いです。

ちなみに、特殊な事例の際は下記の点を意識しています。
・依頼する処理の規模は関数1つで記述できる程度に抑える
・指示テキストは、その関数のコメントとして貼り付ける想定で記述する
・引数の名前や型等も指定すると精度は上がるが、面倒なので省略する

一番大事なポイントは
処理の具体例を2,3個追記しておくことです。
これにより、完成度が上がります。

―公開できるものがあれば指示文の例とそれにより出力された結果を教えてください

例:テクスチャ画像のUDIM形式のファイル名パターンにマッチし、リネームするpythonコード
⇒ChatGPTの回答

■FX DP/エフェクトのSV Bさん

―ChatGPTを利用して、よく生成するプログラミング言語は何ですか?
Python、bash、MayaのMEL、NukeのTclです。

―ChatGPTの利用で作業効率は向上しましたか?
しました!分からないことを調べるために
1日かかったところが10分になりました。
また、自分に書けないコードが書けることも利点です。
逆に、HoudiniのVEX等の自分が知っている言語だと
非効率になる場合もあるかもしれません。

―ChatGPTの使い方のコツや指示を出す文章を書く際に意識していることを教えてください
コツは、1回で上手くいかない場合あまり深追いせずに自分で修正することです。
深追いしてChatGPTに対抗して試行錯誤したことがありますが上手くいきませんでした;

―公開できるものがあれば指示文の例とそれにより出力された結果を教えてください

例:複数のZIPファイルを一括して展開 / GitBashに関する質問
⇒ChatGPTの回答

例:rootの解像度設定を取得するNuke Tclスクリプト
⇒ChatGPTの回答

■Development Div./開発 スタッフCさん

―ChatGPTを利用して、よく生成するプラグラミング言語は何ですか?
Python、コマンドブロンプト、WindowsPowerShellです。

―ChatGPTの利用で作業効率は向上しましたか?
普段あまり使用しない処理やプログラミング言語を扱う際に
インターネットでリファレンス等を検索して
独自の作法のようなものを把握する工程があるのですが、
その作業でかなり短縮できることが多く、効率が上がりました。
ですが、現在既に廃止された関数やモジュールを前提として
スクリプトが生成されることもあり、この場合はもちろんエラーで実行できません。
この原因究明の調査や勉強のために時間を要すこともあります。

―ChatGPTの使い方のコツや指示を出す文章を書く際に意識していることを教えてください
・主語を省略しない
・固有名詞は括弧でくくり、他の単語と明確に区別する
・処理の順番を具体的にかつ小分けに記述する
といった点を意識して指示を書いています。

―公開できるものがあれば指示文の例とそれにより出力された結果を教えてください

例:テキストファイルを指定した複数のディレクトリにコピーし、
ファイル名のバージョン番号を自動でリネームするPowerShellスクリプト
⇒ChatGPTの回答
一度のリテイクで十分に動作するスクリプトが生成されました!

いかがでしょうか?今回の記事はここまでです!
次回もお楽しみに*

ジェスチャードローイングについて

皆さまこんにちは!
10月に入り、やっと秋らしい気候になってきましたね🍁
つい先日まで30°を超えていたのに突然涼しく…
季節の変わり目、体調を崩さないように気を付けましょう💪

さて今回は、アニマのブログやYouTubeで登場している
ジェスチャードローイングを改めてご紹介します!

ジェスチャードローイングとは、
「モデルの動きやポージングから印象(ジェスチャー)を受け取り、
その印象を活かしたまま短時間でスケッチする技法」です。
やり方は人それぞれですが、筆者の場合は
【30秒×10回、1分×3回、2分×2回】のドローイングを毎週行っています。

筆者はアニメーターなのですが、ジェスチャードローイングは
アニメーションを付ける上で欠かせないものの一つだと実感しています。

理由は大きく二つ↓

①ポージングの意識が変わる
アニメーションが自然に見える要素として
”ポージングがしっかりしている”という点がかなり重要です。
ドローイングでポージング技術を鍛えることで、
その良し悪しを判断する力が養われます。

②作品を評価してもらえる
ジェスチャードローイングを行い、
日々自分の作品を周りに評価してもらうことにより
人に見られることに段々と慣れてきます。
このことは、アニメーション技術の向上に欠かせません。
特に、自分の癖やポーズの破綻等は
なかなか気付きにくい部分でもあるので、
周りに指摘してもらえることは大変有難いです。

次に、ジェスチャードローイングの際に
特に意識していることをご紹介します。

■印象を大切にする
まず一番意識していることは、パッと見のモデルの印象です。
短時間で描く必要があるので、ポーズをじっくり見る時間はありません。
一瞬でモデルの大体の印象を捉えて、
それを正確に描けるようになることが大切です。

■アクションラインを意識する
アクションラインとは、
そのキャラクターのポーズを単純な1本の線で表し
その線を元にキャラクターの動きを組み立てていく技法です。
アクションラインを活用することで
動きの方向・勢い・体の捻り等が描きやすくなります。

上記2点を意識するだけでも全然違うと思いますので、
是非実践してみてください。

筆者は、ジェスチャードローイングは
続けることが何よりも大切な要素だと感じています。
ジェスチャードローイングを初めて1年半程経ちましたが、
まだまだ改善点があるので今後も継続していきます!

最後に、筆者がドローイングを始めた頃の作品と
現在の作品を載せます✏

〇Before

〇After

最後までお読みいただきありがとうございました*
それでは、また更新します : )

Animation DPの新たな取り組み

久しぶりのブログとなってしまいました💦
気付けば9月に入り、少しずつ過ごしやすい日も増えてきましたね🍁

本題に入る前にアニマの近況を少し‥
まずはANIMA・サンライズ・神風動画の3社にて制作した
映画『SAND LAND』が8月18日に劇場公開となりました👿✨

東宝MOVIEチャンネルにて制作の裏側がご覧いただける
特別番組も公開されているので、ぜひご覧ください🎥
『SAND LAND』公開記念特番

他にもオリジナル企画を含めた進行中の作品が多々あり、
これに合わせて社内体制をどんどん強化しております💪

ということで、そろそろ本題へ…
社内の体制強化の一環で、今期変更のあったアニメーター部門
=Shot Division Animation Department(以下、Animation DP)
について少しご紹介します。

Animation DPでは、これまで曖昧だった成長スキームをロードマップ化し、
スタッフそれぞれがしっかりとパフォーマンスを発揮できるよう
立場や役割に応じて必要なスキルと知識を細かく&明確に設定しました。

このロードマップがあることにより、
自分の現状と求められることの照らし合わせが可能で目標設定がしやすく、
自身の課題に漠然と模索して悩むケースが減少し、
且つ具体的なアクションに繋げることが可能となります。

また、自助努力では難しい部分のフォローとして
毎週の勉強会やワークショップなどを開催しており、
過去のブログでも紹介されたクイックドローイング会等の
スタッフ自主開催の取り組みも継続して行われています。
これらは、部署を超えたコミュニケーションの活性化にも
一役買っているようです◎

元々「〇〇がしてみたい」というスタッフの声に前向きな社風なので、
今後も新しい取り組みが出てくるかもしれません:)

今回はAnimation DPのご紹介でしたが、
他部署も追随してチーム強化に乗り出しているので
そちらも改めてご紹介します!

それでは、また更新します*

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