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テレワーク(リモートワーク)について Vol.1

新型コロナウィルスの感染対策予防として
テレワークが推奨されるようになり、
「テレワーク」という言葉にもだいぶ馴染みが出てきましたね!

アニマでは、以前から家庭や交通(住んでいる場所が遠方)の事情で
能力や意欲のあるアーティストが働く機会を逃してしまうことは
アーティスト/企業双方にとって“もったいない”と考えていました。

「何とかしたい」と考えてはいるもののなかなか具体的に進まず…。
そこで今回のこの騒動をテレワークの環境を整えるチャンスととらえ、
先週から全社を挙げて実践テストに取り組むことにしました!

おそらく同業の方々も同じ悩みを抱えてらっしゃると思うので、
弊社で進めている検証内容などを公開します!
※あくまで弊社のケースですので不具合等は自己責任でお願いします

ちなみに、ものすごく長くなってしまったので今回は3つの記事に分けて
掲載します!ぜひ最後までご覧ください!

まず、テレワークを行う手法はいくつか考えられますが、
代表的なものは下記の3つかと思います。
1. VPNを接続して自宅PCで直接作業
2. 会社のPCを自宅に持ち帰りVPN接続して直接作業
3. リモートデスクトップを利用し、会社のマシンにログインして作業

それぞれのメリットとデメリットを簡単にまとめてみました。

1. VPNを接続して自宅PCで直接作業
この方法は一般的な手法ですが、大きく3つの問題があります。
1つ目は【アーティストの自宅PCのセキュリティ環境が担保できない】ことです。
例えば、ランサムウェアに感染したPCで会社のサーバーにアクセスすると大惨事に…!

2つ目は【データの流出】です。
作業データそのものを自宅PCで扱うため、
悪意が無くともウィルスに感染しているなどの問題が自宅PCにあった場合、
知らず知らずのうちにデータが流出する恐れがあります。

3つ目は【作業用のソフトウェアを準備する必要があり、PCのスペックが必要なこと】です。
ソフトウェアの準備に関しては、昨今のソフトウェアは自宅利用を可能とする規約が多いので
ライセンスの問題はありません。
しかし、インストールや設定を各自で行うのはそれなりに手間がかかります。
全般的にITリテラシーがある程度高くないとリスクの大きい手法といえます。

2.会社のPCを自宅に持ち帰りVPN接続して直接作業
1の方法での問題は個人のPCを会社のネットワークに接続することにあるため、
この手法であれば会社のPC(セキュリティソフトなどを管理されていることが前提)で
接続するため、会社内での環境とさほど変わらない状態が維持できます。
それでも個人宅での利用のため万全ではなく、PCを発送するための手間や費用がかかります。
また、一度発送すると、たまに出社する場合に自分の作業マシンが無い状態となるため、
運用上の手間が発生します。

3.リモートデスクトップを利用し、会社のマシンにログインして作業
この手法は会社のPCの画面だけを自宅PCにストリーミングするため、
データの流出やウィルスの感染などのリスクがありません。
(悪意を持ってスクリーンキャプチャーされるとさすがにアウトですが;)
また、会社のPCをそのまま使うのでソフトウェアの準備が不要で
スペック不足が起こりません!
しかしこの手法の場合、CG作業(特にアニメーション)においては
致命的となる“遅延”に悩まされてきました。
ネットワーク経由での描画のため、必ずと言っていいほど…。

メジャーなリモートデスクトップのソフトウェアは下記があります。
・Windows標準のリモートデスクトップ(RDP)
・Chromeリモートデスクトップ
・Anydesk
・Splashtop
・TeamViewer
etc…

それぞれにメリットとデメリットがありますが、我々が一番重要視する
フレームレートがしっかりと出るものがなかなかありません。

では、アニマではどうしたのかというと…
次の記事へ✐

テレワーク(リモートワーク)について Vol.2

アニマが何番を選択したかというと、
セキュリティや手間を考えて【3】にしました。

しかし、フレームレートが出ないと仕事になりません。
色々と探してみたところ、ゲーム向けに作られたParsec
というソフトを見つけました。(見つけてくれたMiquelありがとう!)
このParsecはゲーム向けに作られているため、4Kでもほとんど遅延がありません。
他のソフトも普段使いでは問題ありませんが、映像を流したり
アニメーションを付けたりする際にどうしてもストレスが発生します。
Parsecではそれがほとんどありません。
また、グラフィックドライバもDirectX、OpenGLを切り替えられるので
DCCツールでも困りません◎

Parsecはライセンスがフリーと有償のTeam版の2種類ありますが、
大きな違いとして、Team版はPCへのアクセス権を管理者が制御できます。
この他、“Windowsのロック画面時に接続した際にロック解除
(パスワード入力ができる状態)に移行出来るかどうか“異なります。
対してフリー版はリモートされる側(Host)がロック・ログアウトしていると
リモートする側(Client)からは解除ができません。
(これはWindowsのグループポリシーで回避できるかもしれません)

現状の大きな問題は下記の3点です↓
・マルチモニタ非対応 ⇢ 現状はホットキーで切替はできる
・タブレットが正常に動作しない ⇢ これはどのリモートも同じ…?
・LinuxをHostにできない ⇢ Clientは可能
・Team版の管理機能が最小限過ぎてエンタープライズまでは程遠い

このあたりは開発元にプッシュしていますので、今後改善される可能性はあります。
※タブレットへの対応は他のソフトの「VirtualHere」を間に入れることで
 解決できそうです(あまりスマートでは無いですが)
https://blog.parsecgaming.com/how-to-use-a-wacom-tablet-with-an-inexpensive-cloud-pc-for-cloud-rendering-620d5a1a51b5

重要なポイントとなる価格ですが、Team版は《1アカウント月30ドル》と
他と比べると高価です。
全ユーザーがずっと使う前提となるとそれなりのコストになるため、
他のソリューションと合わせて遅延がシビアな職種(例えばアニメーター)に
絞って活用するのが良いかもしれません。

さて、手段は確保できたのでこれをどう実行するかというと…
次の記事へ✐

テレワーク(リモートワーク)について Vol.3

最後にして最大の関門である“どう実行するか”ですが、
アニマでは事前にスタッフ向けにアンケートを行い、
各自の自宅のPC環境とインターネット有無などを確認しました。

結果、約1割のスタッフが自宅にPCを持っておらず、
ごく数名インターネットが無いというスタッフが居ました。
PCは省スペース型のレンダーマシンを切り崩して貸出し、
ネット環境が無いスタッフにはWi-Fiルーターを貸出しました。

ここで問題となるのが「どうやってPC一式を届けるか」です。
運送会社のPC梱包サービスをお願いしようとしたところ、
資材が無いと言われ手配することができませんでした。
(きっとどこも同じことを考えているんですね)

仕方無く、遠方スタッフ宅へは手元の段ボールで梱包して発送し(1台壊れた;)、
近郊のスタッフには自前で配送することにしました。
モニターの梱包がネックでしたが、時期的に新規機材を購入したところだったので
運良く新品の予備モニターが未開封でいくつか残っており、
それを活用して無事スタッフ全員に届けることができました!

コミュニケーションに関しては普段から使っているRocketChat.と
たまに会議で使っていたZoomを全面的に使うことにしました。

事前アンケートでかなりの人数がノートPCを使用していたため、
‟想定以上に作業効率が落ちないか”が現在の懸念です。
併せて、会社のネット回線の圧迫具合がどうなるかも要注意です。

ここまでがインフラなど環境面で行ったことでした。

最後に制度面ですが、現在は「休む申請がない限りは出勤扱い」という
スタッフの良心に委ねた非常にシンプルな取り決めにしています。
全社員に向けた基本的なルールを定めた上でチームやプロジェクト毎に
自由に運用してもらい、良かった点を標準化していこうと考えています。

まだまだ始めたばかりですが、
わかったことがあれば今後も共有していきます!
すでに良い事例をご存知の方は業種を問わずお知らせください✨

Parsecについて社内向けに急造した簡易マニュアルをアップしておきます。
もし利用を検討されている方はご自由にご利用ください。※60日で消えます

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