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カテゴリー別 : 社内イベント

Shot Div.のアニメーターがGame Div.に参加したら…?

気付けば11月!皆様いかがお過ごしでしょうか?
そろそろ年末進行も意識し始めながら
残りの2021年を有意義に過ごしましょう◎

アニマには、映画やアニメなどの“プリレンダームービー”を作る
Shot Div.のアニメーションチームと、ゲームモーションや
カットシーンムービーなどの”リアルタイムレンダリングCG”を作る
Game Div.の2種類のアニメーションチームが存在します。

今回は、Shot Div.に在籍する若手スタッフがGame Div.の仕事に
参加してみた結果、どんな違いがあったかをインタビューしてみました。
なかなか説明会等で伝わりづらい部分でもあると思うので、
就職活動で職種を迷っている方の参考になれば幸いです✨

1人目>アニメーターOさん

Q1:Game Div.ではどんな仕事・作業をしていますか?
キャラクターのモーションやクロス、フェイシャル、
一部カメラのレイアウトなどをやらせていただいています。
それぞれのキャラクターで体形や特徴などが様々なので、
キャラクターの特徴にあったモーションを考えて作業しています。
今回参加したプロジェクトではモーションキャプチャのデータが
用意されていましたが、手付けで作業することも多かったです。

Q2:Game Div.の仕事にはどのような良さ・やりがいがありますか?
Game Div.では“360度どの角度から見ても違和感がないように”
アニメーションをつけることが重要です。
最初のうちはかなり苦戦しましたが…、、
動きに対してこだわりぬくことができる点では作業していて楽しいですし、
ゲームならではのモーションの取捨選択や工夫(=指定のフレームに対して
動きが速くなるのをどう違和感なく見せるか 等)も、
やりがいや面白さのひとつだと感じました。

Q3:Game Div.の仕事で得られた技術や経験を教えてください
“人がどのように動き、どうすれば綺麗な動きになるのか”などの
基本的なことからCGアニメーションならではのテクニックなど、
動きに対しての技術はかなり高くなったと思います。
また、自身で進捗管理をするため、その点の意識の徹底は
確実にレベルアップにつながったと感じています。

Q4:Game Div.での仕事の印象は?
今回のプロジェクトでは、チーム内のコミュニケーションも比較的多く
楽しく仕事を進めることができたと思います。
内容的にも、とにかくモーションに特化してこだわり抜くことができたことは
今後の自信にもつながりました!

2人目>アニメーターYさん

Q1:Game Div.ではどんな仕事・作業をしていますか?
ゲーム内のキャラクターの歩きや、
待機等のアニメーションを作っています。

Q2:Game Div.の仕事にはどのような良さ・やりがいがありますか?
ゲームモーションは、アニメーションの基礎力が非常に重要です。
簡単な動きからキャラクターの性格を表現することが楽しく、やりがいを感じます。

Q3:Game Div.の仕事で得られた技術や経験を教えてください
Shot Div.では、完成形が格好良ければ多少無理な動きを作っても
良しとされることがありますが、Game Div.では常に
“360度どの角度から見ても違和感がない”アニメーションを
つける必要があります。これは非常に勉強になりました。

Q4:Game Div.での仕事の印象は?
慣れていない手付けの作業でスケジュールは大変でしたが、
雰囲気が良く、楽しく作業することができました◎
***

アニマは分業制なので入社後に所属部署や職種が変わることはありません。
今回はプロジェクトの都合でGame Div.に参加する機会があったため
就活中の方の参考になるかと思いご紹介させていただきました!

それでは、また更新します*

新卒応募はこちら💻

アニメーターへのスクリプトの配布方法について

朝晩すっかり涼しくなり、気付けば秋の気候になりましたね🍂
日ごとに最高気温も違うので、体調管理に気を付けましょう!

今回は、アニメーター陣がMayaで作業する際に必要とする
スクリプトを配る方法のひとつをご紹介します!

まず、筆者はクロス関連のテクニカルアニメーターです。
クロスアニメーションの作成を円滑に行えるようにするための
SVのような役割を担っています。

クロスアニメーションの作成工程はややこしくなりがちなので、
作業方法をアニメーターに伝えることが一番大きなハードルかもしれません。
「このツールはこのように使ってください」や、
「このスクリプトを実行したらこういう状態になるので、
その状態でこのスクリプト実行してください」というようなことを
丁寧に説明する必要があります。

この、“伝えることが難しい”という問題をある程度軽減しつつ、
ツールの起動やスクリプトの実行を適切な場面・状態で行ってもらうために、
mGear(※)のAnimPickerを駆使しています。

※弊社が多くのプロジェクトで採用している、オープンソースの
 リギング・アニメーションフレームワークです
ウェブサイト
YouTubeチャンネル

mGearのAnimPickerは、表面的にはリグのコントローラーを
選びやすくするセレクションピッカーのためのツールです。

あるキャラクターリグのセレクションピッカーとしての
mGearのAnimPickerの例↓

しかし、それだけではありません!
mGearのAnimPickerは、スクリプトを配る方法としても使えます。
これがとても優れていて、作業方法を構築して伝える立場からすると、
むしろこちらが本質なのでは?とすら思います。

あるプロジェクトでの実際のピッカーの画像↓

ツールの起動や、スクリプトをピッカーボタンとして配布することができます。

テキストを記すことができる点や、UIとして見た場合も非常に自由度が高いです◎
以下のように、テキストで手順として番号を記しておけば
見ただけで実行手順も伝わる優れたツールとしても使うことができます。

ピッカーの内容データ(=ボタン構成のデータ)は、
外部にjsonファイルとして存在します。
それを読み込んでいるMaya上での実際のノードは、
キャラクターリグと一緒にパブリッシュされ、
キャラクターリグにすでに含まれている状態にします。
なので、ピッカーの内容を更新することで、
いつでもピッカーの内容の更新が可能です!

アニメーターは、実際のノードを含むキャラクターリグを
リファレンス状態で作業するので、ピッカーの内容が変更されても
すぐ反映されるということになります✨

何か特定の問題に対処するスクリプトを急遽配布する必要が生じた時は、
そのスクリプトをピッカーボタンとした上でjsonを更新すれば
それだけで配布できるということにもなるのです!

以上、スクリプトの配布方法の紹介でした*
それでは、また更新します:)

ジェスチャードローイングの練習@金沢スタジオ

台風14号が近付いてきていますね🌀
暗いお天気模様とコロナの影響で、生活と気持ちに
メリハリをつけるのが難しい環境になりましたが、
勉強やスケッチをして気分転換するように心がけています。

ということで、今回は金沢スタジオで行なっている
ジェスチャードローイングの練習についてご紹介します*

金沢スタジオでは、定期的にジェスチャードローイングの
練習を行なっており、 現在は東京本社とzoomを繋いで
合同練習を行っています。
過去のジェスチャードローイングの記事はこちら

ジェスチャードローイングとは:
対象を観察した後30秒〜3分程で描く簡易デッサンのことで、
観察力やポーズの要素を見極める力を養うことができ、
アニメーションの作成時などに活かすことができます◎

ジェスチャードローイングは入社してから本格的に始めたのですが、
アニメーション作業に活かされていると感じる場面が多くあります。
(筆者は入社2年目のアニメーターです)

特に、ポーズの引き出しを増やす際にとても活かされていると感じます。
例えば、ポーズトゥポーズ(※)では、ポーズの引き出しが多いほど
アニメーションがつけやすくなります。
モーションキャプチャーをベースにしたアニメーション作業においても、
ポーズを整える際に活用することができます。
(※)代表的なアニメーション制作技法のひとつ。動きの重要なポーズ絵を
先にいくつか作り、間の絵を中割りでつなぐ手法。

アニメーションは、あるポーズから次のポーズへつなぐ際の
中間ポーズの善し悪しで動きの印象が変わります。
こういった場面でも、ジェスチャードローイングで培った
ポーズの引き出しが活かされてくるといいなと思います:)

1番上の画像はラインオブアクション(メインとなる動き=
アクションの流れを描く想像上の線)を意識して取り組んだものです。
ラインオブアクションを意識してポーズ付けが出来るようになると、
動きの大きさや方向が分かりやすく、綺麗なポーズを
付けられるようになるので、頑張ってマスターしたいと思います!

オンラインジェスチャードローイング後、金沢スタジオの
先輩アニメーターの方に 描いたドローイングについて
アドバイスをいただきました↓

これを見ると、ポーズを見極めて描き出したつもりでも
もっと綺麗なポーズの描き出し方があることがわかり、
まだまだ学んでいくことが沢山あると実感しました。

実際にアニメーションを作成する実践も大きな力になりますが、
ジェスチャードローイングは紙とペンさえあれば行える練習方法なので
気軽に行える点がメリットだと思います✨

「継続は力なり」ということで、
これからもジェスチャードローイングを続けて
アニメーションの仕事に活かしていきたいです!

それでは、また更新します*