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もうすぐ桜が開花しそうな暖かい日が続く今日この頃。
外に出て散歩したくなるような、過ごしやすい気候ですね☀
さて、今回はリグについての記事です!
前回のリグ記事から約1年振りです。
“リギング”という作業は、モデルやアニメーションとは違い
一般的に認識されにくい作業(いわゆる裏方)かもしれません。
また、技術的な知識がとても重要になるため
もしかしたら少し苦手意識を持つ方も多いのではないのでしょうか…?
そこで今回は、Mayaでリグを作るうえで
知っていると武器になるかもしれない“秘訣”をご紹介します!
(あくまで筆者の見解です)
ちなみにリガー(リギングアーティスト)ってどんな仕事?という方は、
こちらの記事をご覧下さい✐
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まず、リギングアーティストを目指す学生の方や新入社員の方向けに
筆者が入社前に知っておいて役に立った知識を3つ!
①人体構造の知識
人型キャラクターの作業の際、
ここの筋肉はこういう動きをする
この骨は実はこういう風に動く、
といったことを前もって知っていると
作業スピードのアップに役立ちます。
筆者は解剖学の書籍等で学びました📖
②コーディングの知識
コーディングの知識は、オリジナルメニューの作成や
作業の一部簡略化に役立ちます。
まずはMaya PythonやMEL等
取り組みやすいものから始めることをお勧めします。
筆者は現在 Python(Maya Python)を学んでいます。
一通りの基礎を公式サイトや初心者本などで覚えた後は、
主にMayaのログから勉強し
自分が必要な機能を搭載したウィンドウを作っています。
(自分が使いたいツールやウィンドウを作ることを目標にすると
モチベーションアップになります!)
↓実際に筆者が作ったものです
③matrixの知識
matrixの知識は、Mayaを使う上で
リグをどう仕込むか選択肢が広がります。
(translateアトリビュート同士で繋げても上手くいかないけど、
matrixで試したら上手くいった etc.)
人体解剖学やコーディングについてのお勧めの本は
過去の記事でも何度か紹介しているので、ぜひご覧ください。
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次にご紹介する内容は、
実際にリグの作業を行っている方等に
ご参考になればと思います✨
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Mayaでのスキニングは
ペイントしていく方法が主流なのですが、
納得がいくようにウェイトの調整ができない!
なんていうこと、ありませんか?
(筆者は実際に肩などの関節で苦戦したことが何度もあります(^^;))
そのような時 筆者は
最初から始める場合は、値を1にした状態で塗り
その後「smooth」機能で調整をします。
微調整をする場合は、値を0.01くらいに設定して「add」機能を使用します。
具体的に説明すると…
↑左のようにウェイト値が1の状態で全体を割り振ってから
右のようにスムースをかけます。
ただ、スムースをかけすぎてしまうと
インフルエンス(各ジョイントにおける影響範囲)が広がりすぎて
チューブのようになってしまうので、
形状をキープする部位では
範囲をある程度決めてからスムースをかけています。
ちなみに筆者は、
人型のキャラクターを1から作業する場合
スキンの調整を始める際は
必ず胴体(背骨)部分から始め、
指など末端の部分は最後にするように心がけています。
また、形が複雑なものは
プレーンで似たような形のもの(ケージといわれる)を作って
スキニングをすることもあります。
また、「塗ることが難しくて苦手」という方には
数値で指定する方法がお勧めです。
ウェイト値調整をしたい頂点を選択した後
「Replace」機能で値を設定して「Flood」をクリック、
もしくはコンポーネントエディタの「smooth skin」タブでもできます。
均したい場合は「Hammer skin weights」機能も有効です!
いかがでしたでしょうか。
専門用語が少し難しく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
沢山の方にリグについて興味を持っていただけると嬉しいです❀
ここまでお読みいただきありがとうございます。
次回の更新もお楽しみに!