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カテゴリー別 : Anima Blog Club

スタッフインタビュー2019 ~Part1~

各地で台風の影響が報道されていますね。
福島や茨城、長野など深刻な影響を受けた地域が
一日でも早く元の姿に戻ることを祈るばかりです。

さて、昨今様々なフル3DCGアニメや映画が話題となり、
映像業界への就職に興味・関心を持ち始めた方、
CGデザイナーを目指す方が増えているのではないでしょうか?

ということで今回は、プロのCGアーティストが
どんな仕事をしているのかを知っていただくために
アニマスタッフにインタビューをしてみました!

この記事を通して業界やCGアーティストという職業に
興味を持っていただけたら幸いです✾

Part1の今回は【アニメーター】と【制作進行】の
2名を紹介します!(計4名紹介します)

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1人目:アニメーターFさん

Q:普段の業務内容を教えてください
A:
アニメーター(3D)です。
基本的に、3D空間上にあるキャラクターや武器、乗り物など、
“画面上で動くもの全般”に動きをつけています。

Q:アニマに入社したきっかけは?
A:
前職でアニマと一緒に仕事をする機会があり、
優秀な人材の豊富さに感心していました。
その時一緒に取り組んだプロジェクトをきっかけに
入社を決めました。

Q:やりがいを感じる場面は?
A:
純粋に、アニメーション作業をしている時が一番楽しいです。
“何かを作り上げている感”がダイレクトに感じられるので。
特に管理をするようになってからは実作業の楽しさが身に沁みます。
アニメーターは前後に他セクションとの交流があるので、
皆とやり取りをしている時もやりがいを感じますね。
チームとして動く際に、皆で一緒にひとつのモノを
作り上げている感じがすごく好きです。

Q:新人時代、スキルアップのためにどんなことをしていましたか?
A:
街中での人間観察と、ドラマや映画のワンシーンを切り取って
自分なりに3Dモデルにして同じように模写していました。
欠点としては、リアルなものばかり作っていたので
アニメーションの癖が偏ってしまい、後々苦労しました;

2人目:制作進行Cさん

Q:普段の業務内容を教えてください
A:
プロダクションマネージャー(制作進行)として、
主にスケジュール調整や各アーティストの管理、
クライアント様や協力会社様とのやり取りを行っています。

Q:アニマに入社したきっかけは?
A:
僕はCGの専門学校に通っていた訳ではないのですが、
「セル系のCG制作に携わりたい」と考えながら
就活をしているときにアニマのことを知り、
同時に制作進行という職種を知ったことをきっかけに
自分でも力になれることがあればと思い入社しました。

Q:やりがいを感じる場面は?
A:
限られたリソースとスケジュールの中で
円滑にプロジェクトを終わらせることができたときに
とてもやりがいを感じます!

Q: 新人時代、スキルアップのためにどんなことをしていましたか?
A:
外部の方と関わる機会が多いので、
積極的に基本的なビジネススキルを勉強しました。
あとは地方出身なので、業務中に方言が出ないように
意識していました。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-

いかがでしたか?
今回紹介したスタッフと同じ職種を目指す学生さんや
進路を迷っている学生さんの参考になれば幸いです。

それでは、Part2もお楽しみに:)

エフェクトチームについて

10月に入り、朝晩だいぶ涼しくなってきましたね。
またまた大きな台風が発生しているようなので、
連休中の外出は十分気を付けましょう!

さて、今回はアニマのエフェクトチームについてご紹介します:)
現在エフェクトチームは9名のアーティストが在籍しており、
煙や爆発、水、光(オーラのようなもの)など、
様々なエフェクトを制作しています。


(業務委託で来ていただいている方も写っています)

主なツールはHoudiniとNukeですが、
Alembic出力でMAYAを使用することもありますし、
作品によってはAfter EffectやMaxを使用することもあります。

最近のエフェクト制作はHoudiniが主流になりつつありますが、
10人規模で全員がHoudiniで作業するチームを持つ会社は
業界内でも多くはありません。

アニマのエフェクトチームには海外で働いた経験のあるスタッフもいますし、
全員がツールに詳しいので「Houdiniを使ってエフェクトを作りたい」、
「色々なことを勉強したい」、「いずれは海外にも行ってみたい!」と
考えている方(学生さん含)には非常に良い環境だと思います。

筆者は今年から新入社員として働いていますが、
毎日すごく働きやすい環境だと感じています。

就活を控える学生さんの参考までに筆者の学生時代の話も少し。
筆者はエフェクトが勉強したくて大学に入ったのですが、
いざ入学してみると教えてもらえる環境が整っていませんでした。
(大学3年の後半にやっとHoudiniがPCに入ったという状態です)

ですので、ノートPCを使ってネットに載っている無料のチュートリアルや
SideFX、odforceに投稿されているシーンファイルなどを見ながら独学で
勉強していました。現在はもっと学習できる環境が増えていると思いますが、
学生の頃はお金もないですし、有料のセミナーやチュートリアルを購入することは
抵抗がありますよね;(費用的に厳しい…)

なので去年参加させてもらったアニマのインターンは非常に勉強になりました!
インターンの時に作った作品はこちら↓

1ヶ月かけて「銀河」を作りました。

そしてアニマの学習環境はというと、
会社で購入している海外のチュートリアル(英語)が幾つかあり、
誰でも自由に見ることが出来ますし、
有料セミナーに参加させてもらうこともできます!

もちろん全員が参加することは難しいので、社内の掲示板を使って
参加したスタッフが他のスタッフに情報共有するようにしています。
最近ではNukeの基本知識についての勉強会も行われました✐

もちろん、実作業をしながら学ぶことも沢山あり、
分からないことは先輩方がいつでも教えてくださいます。
当たり前ですが入社当初は不安でいっぱいでしたし、
新しいことを覚えることに精一杯で毎日沢山質問してしまいましたが
先輩方は忙しい中丁寧に説明してくれるのですごくありがたかったです。

最後に、PCのスペックに関してもご紹介します。
(学生の方は気になると思うので)
現在、筆者が使用しているものはこちらです↓

OS Linux CentOS 7.2 / Windows 10 Pro Workstation
CPU型番 Intel(R) Xeon(R) W-2125 CPU @4.00GHz
GPU NVIDIA GeForce GTX 1070Ti
メモリ 128GB



エフェクトアーティストのマシンは今年の2月頃から少しずつ
Linuxに移行しており、今はほとんどLinuxで作業しています。

エフェクト制作には数学や物理、プログラミングの知識などが必要で
勉強するのは大変ですが、この記事を読んだ方に少しでも
エフェクトチームに興味を持っていただけると嬉しいです!

それではまた更新します*

リガー(リギングアーティスト)という仕事

明日から3連休!
あいにくの台風予報ですが、寒暖差の激しい時期ですので
家でゆっくり体を休めるのも良いかもしれません*

さて今回はアニマの「リガー」という職種をご紹介します!

この記事を読んでくださっている方の中には“「リグ」って何?”や、
“「リガー」ってどんな職種?”という方もいらっしゃるかもしれませんので
基本的なところからご説明します。

まず「リグ」とは、
【作られたモデルをきちんと動かせるようにする仕組み】のことです。
「リグ」は様々な方法を使って作られますが、以下が基本となります。

まず、「ジョイント」を使い、生き物でいう“骨”にあたるものを作り、
そして「スキニング」と呼ばれる作業でジョイントを動かしたときに
【モデルのどの部分を一緒に動かすか】を指定します。
ジョイントはモデルを外から見たときに見にくい状態であることが多いため、
「コントローラ」を作り、外から見ても動かしやすいように作っていきます。

このような『仕組みづくり』をする人のことを「リガー」と呼びます。
(リギングアーティストとも呼ばれます)

この作業はモデリングとアニメーションの間に行われますが、
参考までに大まかな流れを作成してみました↓
//////////////////////////////////////////////////////////////////////////

◆ デザイン決定後、モデリング作業を行う


◆ リガーがモデルに合わせてリグを作成する(左:モデル/右:リグ)


◆ リグ完成後、アニメーション開始


◆ エフェクトやコンポジット作業を行う
//////////////////////////////////////////////////////////////////////////

アニメーションにおいてリグはとても重要なので、
リガーとアニメーターは日々連携をとって作業しています。
例えば、アクセサリーの硬さのレベルなどの細かなことも確認し合っています。
同じように、モデリングアーティストとの連携も重要です。
なぜなら、モデルにおいても“どのポーズで作るのか(AポーズやTポーズ)”や、
“ポリゴンの割り方”などについて確認をする必要があるからです。

現在アニマでは業務委託を含む5名のリガーが
Developmentディビジョン内のリグチームとして日々業務にあたっています。
Mayaを使う案件の場合は過去にご紹介した『mGear』を使用する機会が多いです。
なんと私の隣の席にmGearの開発者がいます…!!!

せっかくなので、2名のリガーにインタビューしてみました:)

1人目:Kさん(元アニメーター)

リガーになろうと思った経緯を教えてください。
– 絡繰りというか、機構を作ってモデルが動くようになるのが好きだったからです

リグを作る上でのコツや意識していることはありますか?
– モデルをスキニングする際、ウェイト調整で筋肉が細くなりすぎていないかなど、
 パッと見て不自然に思うものは出来る限り減らそうと意識しています

おすすめの書籍や映像作品を教えてください。
– 【スカルプターのための美術解剖学】です。
 ポーズをとった際に筋肉がどの様に変形するのか(していくのか)が
 描かれていて分かりやすいです。主に上半身の事を取り扱っているので、
 下半身に関してももう少しボリュームが欲しいところですが…

リガーを目指している方にメッセージをお願いします!
– 体を動かした際の骨や筋肉の動き具合や働きを勉強しておくと、
 基本的なセットアップがスムーズになると思います!

2人目:Tさん(元モデラー)

リガーになった経緯を教えてください。
– 私が入社した当時はモデラーがリギング作業をしていたのですが、
 そのときにリギングに興味を持ったことがきっかけでリガーを目指すことにしました

リグを作る上でのコツや意識していることはありますか?
– 対象物の構造を良く理解し、アニメーターが使いづらくない、
 シンプルな形になるように心掛けています

おすすめの書籍や映像作品を教えてください!
– 特にありませんが、人体や物の構造がわかる本(MAYAであればmelやpythonなど)や、
 プログラミングの勉強が出来る本がいいと思います

リガーを目指している方にメッセージをお願いします!
– リガーはどちらかというと裏方の職種ですが、無くてはならない存在です。
 リグを組むためには様々な知識が必要とされるので覚えることが多く、
 大変だと感じることもあるかと思いますが、頑張ってください!

ちなみに、実は筆者もリガーの一人で、
学生の頃はCGの作業を一通り授業で学びました。
その中でリギングをしているときが一番楽しかったの
でリガーを目指すことにしたのですが、当時はリガー向けの資料があまりなく、
ひたすら独学で勉強して覚えました💦
(Maya関連だとAREA JAPANのYouTubeチャンネルに公開されているウェビナー等)

2人のインタビューにもありましたが、
人体や物がどう動くかを理解することはリグにとって非常に重要です。
アーティスティックなだけでなく、テクニカルな面もある職種ですので
python等のコーディング知識もあると
より良いリグ制作ができるようになると思います✨

ということで、簡単にですが【リガー】と【リグ】について
ご紹介させていただきました!
少し複雑に感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、
とてもやりがいのある仕事ですので一人でも多くの方に
興味を持っていただけると嬉しいです◎

それではまた更新します✾

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